2017年 人形劇団ひとみ座代表 中村孝男より新年のご挨拶

人形劇団ひとみ座代表 中村孝男より、ごあいさつ 

  新年あけましておめでとうございます。
 世の中が、健康で、穏やかで、平和な一年であることをお祈り申し上げます。

 昨年は、熊本で大きな地震がありました。 被害にあわれた方々に、心からお見舞いを申し上げます。
 東日本大震災の傷も癒えていないところに、地震の脅威が襲いかかりました。
しかし長い時間をかけてでも、人々が力を合わせてその傷をいやしていけると信じております。
 私たちの役割も自覚しつつ、協力をしていきたいと思います。

 ひとみ座の中では、昨年、現役の劇団員を二人も亡くしました。
仲間を失うことは非常につらいことですが、これからはその仲間が後ろを押してくれていると
考えて頑張っていきます。

 私たちの表現活動のキーワードは想像力です。
 モノである人形が、息をしているように思えた時、自分をじっと見ているように思えた時、
地面を踏みしめて立ち上がったと見えた時、希望に燃えて空を見上げたように思えた時、
人形とみている人がつながって、心が動きます。これは見ている人の想像力のたまものです。
 見ている人が人形に息を吹き込みます。
 我々人形遣いはより豊かな想像力を喚起させるような表現が求められます。
それは技術ですが、その表現の源はやはり想像力です。
人はうれしい時どんな歩き方をするだろう。悲しい時は背中はどうなってる?
 ではこの人形が嬉しいと感じたら?悲しい時は?びっくりして何も言えないときの息遣いは?
など、様々な想像をしてそれを積み上げて劇を作ります。
 なかなか完璧にはいかない難しい作業です。しかし、その細かい正確な積み重ねで、
質の良い劇空間が創られると信じています。考えてみれば、人も想像力で補いながら生きていく力を
作っているのかも知れません。
 架空のものを信じる心があるから、生きていくことが楽しく感じられるのだと思います。
そして、心から楽しんでいる人を見ると、なぜか楽しい。楽しいと元気になる。
大人が元気だと、子供たちは安心する。子供たちの笑う姿は更に楽しい。
 こんな、良い連鎖を少しでも多く作るべく、今年もひとみ座は人形劇を発信してまいります。

2017年も、学校、幼稚園、保育園、子ども劇場などでの上演活動、
伝統人形芝居の乙女文楽の上演、各種ワークショップ、
地域の皆さんとの共同活動として、ひとみ座のスタジオを使った、ひとみ座寄席、
おやこ夏祭りは今年も健在です。

そのほかの手打ち公演としましては、2月に朗読と人形劇「かわいそうなぞう」赤坂公演、
同じく2月に「リア王」調布公演、また、人形劇団ひぽぽたあむの「The MOUSE WIFE」に中村孝男が客演いたします。
 3月下旬には、久々の俳優座劇場での「イヌの仇討」がございます。これは新作です。
ひとみ座とは「ひょっこりひょうたん島」でゆかりのある井上ひさしさんの舞台脚本に、ひとみ座が初挑戦いたします!お見逃しなく。
 5月には、ひとみ座乙女文楽スタジオ公演「奥州安達原 袖萩祭文」があります。毎年新作に挑戦しております。乞うご期待下さい。
 7月には日生劇場主催公演「ムーミン」にひとみ座のメンバーが出演いたします。
 また、8月には、梨木香歩原作の「岸辺のヤービ」が4人編成でスタートいたします。
自然の厳しさの中に生きる小さな小さな生き物たちの優しさにあふれた作品です。どうぞお楽しみに。
 そのほかにもいろいろな活動を致しますが、くわしいことはホームページをご覧ください。

2017年も、ひとみ座はメンバー一同、力を合わせて頑張ってまいります。なにとぞよろしくお願い申し上げます。

              ひとみ座代表 中村孝男